
今の会社は何か違う。でも、じゃあ何がしたいのかと聞かれると答えられない
転職したい気持ちはあるのに、やりたいことがない。何がしたいかわからない。この状態で求人サイトを開いても、年収と通勤時間くらいしか比べる軸がなく、結局閉じてしまう。
先に結論をお伝えします。
やりたいことがなくても、転職はできます。ただし「やりたいこと」の代わりに、先に決めておくべきものが2つあります。「本当の強み」と「2つの目標」です。この2つが決まると、やりたいことは後からついてきます。
この記事では、キャリアコーチング×転職支援サービス「キャリナビ」の担当コーチ・杉浦絢佑への取材をもとに、次の内容を解説します。
- 「やりたいことがない」のは異常ではなく、相談で最も多い悩みだということ
- やりたいことがないまま条件だけで転職すると、何が起きるか
- 「頭で考えた強み」と「本当の強み」の違い、今日からできる見つけ方
- やりたいことの代わりに決める「キャリアの目標」と「人生の目標」
- 普通の転職と、キャリアコーチングを使った転職の違い
- やりたいことがないなら転職しない方がいいのか
- 期間・費用・求人提案に関するよくある不安
動画で見たい方はこちらからどうぞ。
「転職したいけど何がしたいかわからない」は、相談で一番多い悩み

まず知っておいてほしいのは、やりたいことがないのは、あなたに何かが欠けているからではないということです。
キャリナビに相談される方は20代中盤〜30代前半が中心ですが、その中で一番多い相談が「やりたいことが見つからない」「自分の強みがわからない」です。転職を考える人の多数派が、この状態からスタートしています。
なぜこの年代で「何がしたいかわからない」と感じるのか
大学を卒業して3年ほど経つと、自分の会社での立場がある程度見えてきます。同時に、周りが昇進していたり、転職して年収を上げていたり、結婚していたりする。周りと比べることをきっかけに、自分の人生を考え始める方が多いのがこの時期です。
きっかけが「周り」なのは悪いことではありません。ただ、周りと比べたまま転職先を決めると、周りの基準で仕事を選ぶことになります。最終的に自分自身がどうなっていきたいのかが決まると、周りと比べずに、自分の目標に対しての仕事選びができるようになります。
やりたいことがないまま転職すると「ミスマッチ」が起きる

やりたいことがない状態で転職活動を始めると、何を軸に選べばいいかわからないので、年収・家からの近さ・休日数といった条件だけで決めることになりがちです。
条件で選ぶこと自体は悪くありません。問題は、条件しか軸がないと、入社後にこうなりやすいことです。
- 実際にやってみたら、仕事の中身が全然合わなかった
- 何か嫌なことがあったとき、「やっぱり自分はこの仕事に合っていない」とすぐに思ってしまう
- また求人サイトを開いて、また条件で選ぶ
転職は大きな決断です。せっかく挑戦したのに「やっぱり失敗だった」と思ってほしくない。だからキャリナビでは、求人を見る前の「自己理解」の部分を大切にしています。
転職軸が定まらないのは、軸の材料がないから
「転職の軸を決めましょう」とよく言われますが、やりたいことがない人にとって、これは順番が逆です。軸は、自分の強みと目標という材料があって初めて決まります。材料がないまま軸を決めようとするから、定まらない。
だから、次の2つを先に決めます。
やりたいことの代わりに決めること①:本当の強み

やりたいことがないなら、先に「強み」から決める。これがキャリナビの基本的な考え方です。ただし、ここで言う強みは、多くの人が思い浮かべる強みとは少し違います。
「頭で考えた強み」と「無意識にやってしまう強み」
「自分の強みは?」と聞かれると、多くの人は頭で考えて答えます。
- 声が大きいから、話すのが得意
- 資料を作る機会が多いから、資料作成が得意
これは「得意だと思っていること」であって、本当の強みとは限りません。
キャリナビが定義する本当の強みは、自然と体が動いてやってしまうこと。誰かに止められたとしても、やってしまうことです。意識しなくても勝手にやっている行動の中に、その人の本当の強みがあります。
実例:思い込んでいた強みと、本当の強みは違った
キャリナビで実際にあった2つの例です。
ご本人は「自分はずっと製造業しかできない」と思い込んでいました。頭で考えた強みは「製造の技術」。ところが対話を重ねる中で、無意識にやっていたのは周囲とのコミュニケーションで、そこに本当の強みがあることがわかり、営業職への転職を実現しました。
子どもが好きで教師を続けていた方。「このままでいいのか」という悩みから相談に来られました。頭で考えた強みは「子どもが好き」。でも無意識にやっていたのは、常に生徒の相談に乗ること。つまり人の悩みに寄り添えることが本当の強みで、それを活かせる営業職への転職につながりました。
どちらも、本人が「自分はこうだ」と信じていた像と、実際の強みがずれていました。これは珍しいことではなく、むしろ普通です。
なぜ一人では見つけにくいのか
自分で自分の強みを考えると、どうしても「意識できている範囲」の中で答えを出してしまいます。でも、本当の強みは意識していない行動の側にあることが多い。人が自分で意識できているのはごく一部で、大半は無意識の領域にあると言われています。
無意識の側にある強みを見つけるには、自分を客観的に見てくれる第三者の介入が必要です。キャリナビでは、担当コーチとの対話を通じて、この無意識レベルの強みを言語化していきます。
「自己分析は何度かやったけど、最終的に腑に落ちた感じがしない」という方は、頭で考えた側で答えを出していた可能性が高いです。
今日からできる:無意識の強みに気づく3つの質問
第三者との対話が一番の近道ですが、その前に一人でも当たりをつけられる質問を3つ紹介します。頭で「得意なこと」を考えるのではなく、行動の事実を思い出してください。
- やめろと言われても、つい手を出してしまうことは何ですか? 例:頼まれていないのに会議の議事録を整理してしまう/後輩の相談に乗ってしまう
- 人から「なんでそんなことが普通にできるの?」と言われたことは何ですか? 自分にとって当たり前すぎて、強みだと思っていないことがここに出ます
- 長時間やっても疲れない作業は何ですか? 苦手なことは短時間でも消耗します。疲れないことは、無意識で回っている証拠です
3つの答えに共通する行動が、本当の強みの候補です。ここで出た候補を、無料相談で一緒に言語化していくと早いです。
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やりたいことの代わりに決めること②:2つの目標

強みが見えたら、次に目標を立てます。キャリナビでは、目標を「キャリアの目標」と「人生の目標」の二軸で設定します。片方だけではなく、両方です。
キャリアの目標|何のプロになり、誰にどんな価値を提供し続けるか
「仕事は何のためにやっていますか?」と聞くと、「生活のため」と答える方が多いです。それ自体は自然なことですが、生活のためであれば、仕事は何でもよくなってしまいます。
キャリアとして考えるなら、自分は「何屋さん」で、何が得意なのかがわかっていないと、そもそも目標は立てられません。
簡単に言うと、何のプロになっていくのか。何のプロになって、誰にどんな価値を提供し続けるのか。これを設定するのがキャリアの目標です。
難しく聞こえると思います。実際、難しいです。でもここを、自分の強みを理解しないまま決めてしまうと、本来苦手なことをやり続けることになり、スキルも伸びず、年収も上がらず、自己実現もされない、という状態が生まれます。だから「強み→目標」の順番なのです。
人生の目標|仕事を通じて、どんな人生にしたいか
人生は仕事だけが全てではありません。仕事を通じて自分自身がどうなっていきたいのかがないと、ただ仕事をやるだけの人生になってしまいます。
たとえば「結婚したい」という抽象的なものではなく、結婚して子どもがほしいと思っているなら、その子どもとどういう生活をしていきたいのか、どういう人生にしていきたいのか。そこまで一緒に立てていきます。
「転職のタイミングでそこまで考えるのか」と驚かれることが多いですが、キャリアと人生は切り離せません。転職は、この二軸を見直す数少ない機会です。
普通の転職とキャリアコーチングを使った転職の違い

ここまで読んで、「転職エージェントもキャリアアドバイザーが相談に乗ってくれるし、似たようなことをやっているのでは?」と思う方も多いと思います。確かに、目標設定やある程度の強みの理解は普通の転職でも行います。違うのは深さと順番です。
| 普通の転職(エージェント) | キャリアコーチングを使った転職(キャリナビ) | |
|---|---|---|
| スタート地点 | 履歴書・職務経歴書を用意し、今のスキルと状況から求人を提案 | まず強みを棚卸しし、それをもとに職業を決める |
| 強みの定義 | 本人が「得意だと思っていること」 | 無意識にやってしまうこと |
| 目標設定 | 希望条件(年収・勤務地・職種) | キャリアの目標+人生の目標の二軸 |
| 求人提案 | 条件に合う求人票を提示 | セッションを経て「自分がどうなっていけるか」を読み取れる求人を提案 |
| 期間 | 短い(求人が出てすぐ面接へ) | 基本3ヶ月(短縮も可能) |
| 起きやすいこと | 条件は合うが中身が合わないミスマッチ | 入社後も「何のためにやっているか」がわかる |
最終的に求人票をお見せするという意味では、流れが同じ場面もあります。違うのは、求人票を見る前に「自分は何が強みで、どこに向かうのか」が決まっているかどうかです。
強みと目標から転職すると、働き方はどう変わるか

強みを理解したうえで目標を設定し、それに沿って転職すると、入社後の感覚が変わります。
たとえば5年後に達成したい目標があるとします。そこから逆算すれば、今何をやらないといけないのかが明確になります。すると、日々の業務一つひとつに対して「何のためにやっているのか」がわかった状態で取り組めます。
- 目標に近づいている感覚をしっかり感じられる
- 業務の意味がわかるので、意欲を強く持って働ける
- 苦手ではなく強みを使う仕事なので、スキルアップが早い
やりたいことがない状態で条件だけで転職した場合との一番の差は、ここです。「なぜこの仕事をしているのか」に自分で答えられるかどうか。
やりたいことがないなら、転職しない方がいい?

「やりたいことが決まっていないなら、転職はまだ早いのでは」と考える方もいます。半分正しくて、半分違います。
転職すべきでない人はいます。相談の結果、「今は転職すべきタイミングではない」とお伝えする方も実際にいます。たとえば、今の会社で強みを活かせる部署や役割がまだ残っている場合や、目標に必要なスキルが今の環境で身につく場合です。その場合は、いつ動くべきかという時期の見極めから一緒に考えます。
一方で、「やりたいことがないから」を理由に動かないのは、もったいない。やりたいことは、強みと目標が決まった後に見えてくるものだからです。「やりたいことが見つかるまで待つ」は、材料がないまま軸を探し続けるのと同じで、いつまでも見つかりません。
転職するかどうかを決める前に、まず強みと目標を決める。その結果、転職しないという選択になっても構いません。キャリナビでは、その場合も費用はかかりません。
よくある不安に答えます
- Q「強みを活かせるから」と、希望に合わない求人を勧められませんか?
- A
ありません。ご本人の希望条件は必ず反映します。「得意だから、家から遠いけどここに行きなよ」といった提案はしていません。強みと目標を踏まえたうえで、希望条件の中から「自分がどうなっていけるか」を読み取れる求人を提案します。
- Q3ヶ月は長くないですか?普通の転職はもっと早いと思うのですが
- A
基本的には3ヶ月のカリキュラムを組んでいるので、一般的な転職と比べると若干長くなります。ただし、期間はお客様に合わせています。「1ヶ月で転職まで行きたい」という方には、セッションの間隔を詰めて最短で進めることも可能です。
ただ、早ければいいというわけではないと考えています。自分がどういうキャリアを歩みたいのか、どういう人生にしたいのかを決めずに転職すると、最終的にまた転職したくなり、また求人票を見ることになります。大事なのは早く転職することではなく、理想のキャリアと人生に必要なものを見直す時間を取ることです。
- Qここまでやって、本当に無料なんですか?
- A
無料です。キャリアコーチングは通常、受講者から費用をいただく会社がほとんどで、相場は50〜100万円程度です。キャリナビは「キャリアコーチング×転職」という形で運営しており、転職が決まった際に企業側から費用をいただくため、利用者の方は最初から最後まで完全無料です。
- Q自己分析が本当に苦手なのですが、それでも受けられますか?
- A
受けられます。むしろ「自己分析が苦手」「やらされたことはあるけど腑に落ちない」という方こそ、一人で頭で考えるのではなく、対話で無意識の側を引き出すキャリアコーチングが向いています。
まとめ|やりたいことがなくても、決められる

- 「転職したいけどやりたいことがない」は、20代・30代の相談で一番多い悩み。異常ではない
- やりたいことがないまま条件だけで転職すると、中身が合わないミスマッチが起きやすい
- 転職軸が定まらないのは、強みと目標という材料がないから
- 本当の強みは「頭で考えた得意」ではなく、無意識にやってしまうこと。製造業→営業、教師→営業の実例も、思い込みと本当の強みがずれていた
- やりたいことの代わりに決めるのは、キャリアの目標(何のプロになるか)と人生の目標(どんな人生にしたいか)の二軸
- 普通の転職との違いは、求人票を見る前に「強み」と「目標」が決まっているか
- 転職しない選択もある。ただし「やりたいことがないから」を理由に待ち続けるのはもったいない
- 期間は基本3ヶ月(短縮可)。費用は企業負担で完全無料
やりたいことがなくても、転職先は決められます。決める順番が「やりたいこと→求人」ではなく、「強み→目標→求人」なだけです。
今の自分に少しでも悩んでいる方は、まずは気軽に無料相談を受けてみてください。「今の悩みからこういう自分になれるんだ」「こういう選択肢があるんだ」と、ワクワクできる時間にする自信があります。
💬やりたいことがなくてもOK。強みから一緒に決める無料相談を予約する
この記事の監修
杉浦絢佑(キャリナビ 担当コーチ) キャリアコーチング×転職支援サービス「キャリナビ」の担当コーチ。毎月50名ほどの転職希望者を担当し、自己理解から求人提案・面接対策・入社後の定着まで一貫してサポート。「自分でも気づいていない強みを言語化する」ことを強みとし、製造業・教職からのキャリアチェンジ支援の実績多数。相談者の中心は20代中盤〜30代前半で、「やりたいことが見つからない」「強みがわからない」という相談を最も多く受けている。




